木と建築への旅〜高橋正勝のブログ

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zoom RSS 清水寺〜京都の旅

<<   作成日時 : 2016/01/23 23:55   >>

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「今年の漢字」の発表の場と知られる音羽山中腹に聳える清水寺は毎年多くの参詣者が訪れ、毎日が縁日の様な賑わいを見せている。

東山の湧水を霊水とする観音信仰霊場をして古来より貴賤を問わず広く信仰を集めた「清水寺」は奈良時代末に僧賢心(延鎮)が結んだ庵に始まり、その後、坂上田村麻呂により十一面観音像が造立され、延暦24年(805年)に寺地が定められたと言われている。

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「観世音菩薩は岩上に現れる」と言われる通り、他の観音信仰霊場と同様に清水寺本堂は崖に面して建っている。本堂の板敷きの外陣は有名な「清水の舞台」であり、この舞台を支える縦横の貫で力強く結ばれた背の高い束柱が支える建築形式を懸造(かけづくり)と言う。

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清水坂を上り仁王門を潜ると、八脚門の西門と和様の建築様式の高さ約30mの三重塔が目の前に現れる。八脚門とは正面三間で中央部分が通路となる前後4本合計8本の柱で屋根を支える形式を言う。ここから眺められる夕日の光景は清水十景に数えられる美しさである。

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1987年(昭和62年)に行われた解体修理で色鮮やかに朱塗り極彩色に復元された三重塔を間近で見ると、各層の外部を構成する長押、台輪、丸桁(がぎょう)には魔竭魚(まかつぎょ)、向かい蝶、出八双卍崩し、円竜などの華やかな文様と絵柄が鮮やかに描かれている。

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大規模な本堂は本宇(ほんう)と呼ばれる主要部の石畳の内陣「正堂9間x4間」と板敷きの外陣「礼堂9間x3間」から成る「9間x7間」の建築物である。舞台を中心に見れば、裳階(もこし)・正面庇・シンメトリーの翼廊の上を大きな寄棟造りの屋根が正堂と礼堂を覆う形である。

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本堂正面の舞台を挟んで左右対称に張り出した翼廊を見ると本堂屋根軒先部分が二重となる飛檐垂木と地垂木が翼廊脇まで廻り込み、翼廊屋根を支える組物として舟肘木、蛙股、虹梁などの様子が分かる。無骨な鉄の樋受金物で支えられた銅板の雨樋は年月を感じる。

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本堂の正面左右に張り出した翼楼の間に「清水の舞台」が更に張り出す姿が分かる。ここ「奥の院」から眺められる桜の咲く時期と紅葉の時期に夕刻より行われるライトアップでは「桜の雲海」と「紅葉の雲海」に浮かぶ光景は季節の変わり行く木々の美しさを際立たせている。

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総檜皮葺きで照り起りを持つ寄棟造の大屋根が架かる本堂は霊験あらたかな観音霊場として庶民や貴族の広い信仰を集めた。伽藍は幾度もの焼失・再建を繰り返すが、江戸時代の大火後に3代将軍徳川家光により再建が行われ1633年(寛永10年)本堂の落慶をみる。

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「清水の舞台」を支える貫で結束された太い束柱のダイナミックな姿は壮大である。外陣を懸造りとする例には東大寺二月堂、長谷寺本堂、石山寺本堂等でも見られるが、豪放で力強い列柱が造り出すリズム感の小気味良さ、機能性と美しさは清水寺本堂が抜きん出ている。

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青空と木々に囲まれ浮かび上がる朱塗り極彩色が照り映える三重塔である。清水寺はおよそ13万uの境内に国宝である本堂と重要文化財15件の建築物が伽藍配置され、仏像・絵馬・工芸品の重文指定12点を含めて1994年(平成6年)にユネスコ世界遺産に登録されている。

 四季を通じて京都一番の参詣者を集める清水寺は西国三十三所観音霊場第十六番札所であり、本尊の十一面千手観音像の秘仏が本堂に安置され、寺の歴史が始まる。本尊とその両脇侍の地蔵菩薩・毘沙門天像は本堂内々陣須弥壇上の三基の厨子に納められおり、「観音経」に説かれている「観音の三十三身応化(変身すること)・衆生救済の教え」にちなみ33年に一度開扉される。本来御開帳は一週間であるが、前回2000年には九ヶ月の長期間にわたり開帳され連日長蛇の列が出来ていた。次回の開扉は17年後の2033年である。

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