木と建築への旅〜高橋正勝のブログ

アクセスカウンタ

zoom RSS 仁和寺〜京都の旅

<<   作成日時 : 2016/02/29 23:55   >>

ナイス ブログ気持玉 7 / トラックバック 0 / コメント 0

「京の三大門」の一つと言われる純和様建築の二王門を潜り中門を経て国宝の金堂まで一直線に北へと続く長い「仁和寺」の参道は優雅で贅沢な伽藍配置である。

小さな車両の京福電車に乗り小さな駅・御室仁和寺駅から歩いて見える二王門は雄大さと典雅を兼ね備えた美しき門である。与謝野晶子も感動して「春雨や青き芽生えの美しき 楓の中の仁和寺の門」と詠んだ事でも分かるとおり、大内山南麓に佇む真言宗御室派総本山の優美な寺院である。

画像

五間三戸の典型的な本瓦葺き・入母屋造りの二階二重門である「二王門」は南禅寺の山門、知恩院の山門と並んで「京の三大門」と言われている。山門は三門が本義であり、三解脱門の略称といわれ「空門」・「無相門」・「無願門」を指し、解脱を得て涅槃(ねはん)に入る為の三つの法門である。

画像

二王門には左手に口を開けた阿形(あぎょう)像、右手に口を結んだ吽形(うんぎょう)像の金剛力士像二体が一対として安置されている。金剛力士像は仏教の護法善神(守護神)である天部の一つで、寺院の表門等に安置される事から「二王門(仁王門)」と言う名で呼ばれ親しまれている。

画像
画像

金剛力士像を保護する為の金網が設置せれていない二王門を通り過ぎ、参道を直進すると左手(西側)に見える勅使門は四脚門、東西に唐破風造り・南北入母屋の檜皮葺屋根である。壁面や桟唐戸等には鳳凰、唐草や花菱等が透彫りで埋め尽くされており見応えのある大きな門である。

画像

階段を上り二王門をくぐり参道を進むと真正面に伽藍の入り口となる色あせてはいるが朱赤色の三間一戸・八脚門の中門が見える。和様建築の簡素な中門は本瓦葺・切妻造りの屋根の妻側部に二重虹梁蟇股が飾られ、左手に西方天(広目天)、右手に東方天(持国天)が安置されている。

画像

スラットした五重塔は1644年(寛永21年)に建立された和様建築である。初重から五重にかけて架かる屋根の逓減率(縮小の割合)は法隆寺、醍醐寺、東寺の五重塔と比較すると小さく、五重の屋根の軒先が揃う様に重なりズン胴に見えるが、全体的にバランスがとれた端正な姿を見せている。

画像

江戸時代以前に建てられた五重塔は国宝に指定されている9塔(屋内設置2塔は含めず)と重要文化財に指定されている13塔の合計22塔である。高さ37.1mの五重塔の屋根裏には四隅で三手先組物・隅尾垂木・地垂木・飛檐垂木等により美しく反り上がった屋根を支える組物が連続している。

画像

1613年(慶長18年)に造営された御所の紫宸殿を解体し移築された正面7間、側面5間の入母屋造りの金堂(国宝)は檜皮葺屋根から本瓦葺屋根に改築されて建っている。仏堂として内部に須弥壇(しゅみだん)が設けられたが、それ以外は平安時代の寝殿造りの様式を色濃く残している。

画像

「徒然草」に出てくる仁和寺僧が思い浮かぶ仁和寺は「御室御所」や「仁和寺門跡」とも呼ばれている。門跡とは皇族や貴族が出家して入室する特別な寺院を言い、仁和寺建立の発願をされた光孝天皇以来、明治維新まで第30世純仁法親王が還俗するまで、皇族が門主となる門跡寺院の筆頭と言われていた。光孝天皇は完成を見る事無く崩御したが、遺志を継いだ宇多天皇により888年(仁和4年)に建立、平安中期から鎌倉初期に栄えた寺院も応仁の乱の戦火でほぼ焼亡し致命的な打撃を受けて長く不運の時を経る。江戸初期の寛永年間(1624年〜1644年)第21世覚深法親王が、時の三代将軍:徳川家光の援助を受けて寺院の再生を果たしている。明治の大火で一部本坊・宸殿等は焼失するが現在の伽藍の殆どが寛永中興時の遺構である。1994年(平成6年)「古都京都の文化財」のひとつとして世界遺産に登録されている。根元近くから花を付ける「御室桜」は京都の晩春を彩る桜として知られ、御室桜を通し聳える五重塔の姿を見て「仁和寺や足もとよりぞ花の雲」と江戸中期の俳人黒柳召波が詠んだ美しい光景「花=桜の雲に浮かぶ五重塔」を想像する事は容易ではないだろうか、、、。

人気ブログランキングへ

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 7
ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
仁和寺〜京都の旅 木と建築への旅〜高橋正勝のブログ/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる