木と建築への旅〜高橋正勝のブログ

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zoom RSS シティー・ゲート/マルタ共和国〜レンゾ・ピアノの建築

<<   作成日時 : 2017/06/30 23:55   >>

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世界遺産の地で知られるマルタ共和国の首都ヴァレッタにレンゾ・ピアノが手掛けたプロジェクト「シティー・ゲート」が2015年に完成した。計画は「城壁門の改修」、「新しい議会場の建設」、「廃墟となっているロイヤルオペラハウスの劇場への改修・再生」等が大きな要点となっている。
 
16世紀頃に建設された当時の城門は城壁を刳り貫かれたトンネルに橋が架かり、堀で遮られた城塞都市ヴァレッタに渡るイメージだったと言われている。時代を経て幾度と無く繰り返された改修工事で城門は開かれ橋も拡幅され広場の様な状態が長く続いていた。

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50年程前に行われた改修工事で拡げられた城壁を建設当時の本来の姿に戻す事が今回のテーマとなっている。60mmのスチールパネルで見切られた橋側が拡幅されてた境目となり、ゴゾ島より採石された石で造られた新たな城壁が都市へ通ずる狭い入口となった。

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堀で遮られた首都ヴァレッタへ架けられた橋の入り口の両サイドには城壁の門を示す様に高さ25mのポールが設置されている。歴史を読み解いた建築家により、失われた当初の形態と機能が復活し、人々が橋を渡る事で要塞都市だった本来の姿を感じ取る事が出来る。

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堀に架けられた橋を渡り8mに狭められたポールの門を潜ると両サイドに緩やかな階段が空へと向かう様に上昇している。城壁には新旧の壁を区切る為に挿入されたスチールパネルをハッキリと確認でき、揺るやで踏み面が広い階段は祭事のベンチにもなりそうである。

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新しい議事堂はメイン通り側を細い柱で支えられた巨大な2つのボリュームから成り立ち、ピロティが創り出す中庭空間は首都ヴァレッタ周辺では体験できない場でもある。中庭はメインエントランスとなり、メイン通りと並行する道路への視界を遮らない様に検討されている。

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建物のファサードを特徴づける奥行きの深い石の壁は夏の強い太陽の陽射しを遮る機能を持たせているが、角度を持たせた突出部により、自然光を取り込みながらも眺望や換気等が確保されている。地中には150mの掘削孔が多数設置され地中熱交換器として使用され、屋根には太陽光パネルが設置されており、環境面での配慮もなされている。
計画から幾度となく頓挫したプロジェクトが「光が石と戯れる様なテクスチャーの建築物」を目指したレンゾ・ピアノの言葉通りに完成し、首都ヴァレッタに新たな歴史を刻もうとしている。

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