メゾンエルメス(Maision Hermes)~レンゾ・ピアノの建築

2001年6月、日本初の旗艦店として銀座・晴海通り沿いにオープンしたビルである。

全面428mm角の特注品・ガラスブロックを纏った外観は銀座界隈でも一際異彩を放っていた。銀座のネオンが灯り始める頃は昼の鈍く「銀色の塔」と異なり、一転して建物全体がランタンをイメージしたオレンジ色の「光の塔」に変身する。

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外装を覆う乾式工法のイタリア製ガラスブロックカーテンウォールは開口部として日本の建築基準法に準拠し「耐火20分の乙種防火戸」の認定を取得している。ガラスブロックは9個ずつ細長い短冊状にまとめられ、構造材に吊られている。

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屋上には馬に跨り両手にフラッグを持つ像(上部写真)、晴海通りに面して店舗メインエントランスと地下鉄口が見える。メインエントランスとショーウインドウの開口部の端部廻りはガラスブロックを45°の角度でカットして取付けられている。

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北棟と南棟の間に設けられた中庭には、風のモニュメント「宇宙に捧ぐ」(新宮晋作)が飾られ、中庭左奥から地下鉄口へエスカレーターで直結している。1/4サイズのガラスブロックで曲面処理されたユニットが出隅コーナーを納めている。

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ソニー通りから北・南棟建物の足元を見る。ガラスブロック一枚分を基礎と見立て下部端部を開口部廻りと同様に納めている。中庭の床に敷かれた900mm角カラーPC板を使い、建物の足元や道路段差に対し手を抜く事無く納められている。

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ショーウインドウ開口部廻りの端部の納まり。「9個のガラスブロック=1ユニット単位4050mm」で構成された各階床端部には、ランタンのイメージを損なう事無く照明を取付ている。細部に亘りディテールが徹底的に検討された建築である。

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ガラスブロック壁面には下部三段目から横に等間隔に並べられたウインドウディスプレイがある。平滑な面と凹凸面を付けた2枚のガラス板を張り合わせ造られたガラスブロックは、モルタルを使わずステンレス枠に組み込まれ吊られている

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およそ580㎡(約175坪)の土地取得に90億円、総事業費約170億円と言われる「メゾンエルメス」は延べ床面積約6.000㎡、鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄骨造、地下3階・地上11階・搭屋1階、最高高さおよそ48mの大きな店舗(パリ・フォーブル店に次ぐ)である。相次ぐ海外高級ブランドの銀座進出の中でも、この細身で繊細に見える建築には、商業ビルとしての様々な要素・要因が含み込められた大きな店舗である。実施設計及び施工は特命工事が多いスーパーゼネコンの竹中工務店が行っている。

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